藤山雷太の宝ものガタリ
002

オーラ採用




以前「オーラの泉」というテレビ番組があった。MCがゲストのオーラを見て、性格や運命などを言い当てる。彼らの助言に感謝の涙を流すゲストもいた。

オーラについて、信じるとか、信じないとかではなく、番組としてはおもしろいと思っていた。でも今は、信じていいかなと思う。

なぜなら僕も、人のオーラが…


というわけで、こんにちは。
株式会社スチームシップのキャプテンCEO 藤山雷太です。

2017年の創業時は3人だったスチームシップですが、現在は100名以上のクルー(社員)が働く船となりました。

当然ですが、会社にとって雇用はものすごく大切なことです。大事だからこそ、リクルーティングの過程において、僕も必ず一度は面接に立ち会っています。では、なにを基準にして、採用の判断をしているのか?

僕の場合、その人が持つオーラで判断します。
だいじなことなので、もういちど言います。

オーラ採用です。

スピリチュアルな話だと思うかもしれませんが、これホントなんです。

この「オーラ見えまスキル」は、生まれつき持っていたものではありません。面接官として、毎年、何人もの人と会っているうちに、いつのまにかドラゴンボールのスカウターのようにオーラが見えるようになりました。(まさにスカウトするためのスカウター!)

こういうことって、たぶん特別なことではなく。学校とか会社とかで、はじめて会った人でも「仲良くなれそうだ」とか「ちょっと苦手だな」とか、なんとなく感じることがありますよね。たぶんその感覚が、面接を重ねるうちに研ぎ澄まされていったのだと思います。

番組名はオーラの「泉」でしたが、
僕が見えているオーラは「風」です。

オーラの色はわかりません。その人の性格や運命もわかりません。だから占い師にはなれません。僕がわかるのは次の1点だけ。

いま目の前にいる人の風は、スチームシップにとって「追い風」になるかどうか。

だから中途採用で、実績があり、優秀で、ものすごい風を感じる人が来ても「向かい風になりそうだな」と思ったら「今回はすみません」となります。


わがままなエースよりも、チームワークを大切にし、与えられたポジションでしっかり仕事ができる人に来てほしいんです。そのほうが絶対、組織としての総合力は上がると思うので。

ちなみにオーラは、いつでも見えているわけではなく。「見るぞ!」と思って見ます。ちゃんと自分でスカウターのスイッチを入れるわけです。

ただ、この「オーラ見えまスカウター」を使うと、ものすごくエネルギーを消費します。どっと疲れます。1日に何回もは使えません。でもスイッチを入れたら、瞬間「風」が見えます。

だから面接のときは、まず「風」を確認。あとはゆる~い雑談をしながら、相手の思いや考えをヒアリングしていく。それが僕の面接スタイルです。

採用に関しては僕の独断ではなく、クルーに相談することも多いです。入社を希望する方と会ってもらい、そこで感じた印象を聞いたり、社内のデザイナーやエンジニアにはスキル的なことをチェックしてもらいます。いろいろ検討した上でオーラ採用です。

ただ近年、ちょっとした問題が。

オーラって、リモートの画面越しでは見えにくい!

やっぱり面と向かって会ったほうが、その人の風はいちばん感じますね。まだまだソーシャルディスタンスを気にして過ごす日々は続きそうです。安心して、人と人が会って、話をして、笑いあえる。直接会って、面接を行って、ばんばんオーラを感じられる。そんな、あたりまえの(?)日常が、1日も早く戻ってきますように。



【余談】

調べてみたところ、オーラって古代ギリシャ語の「αὔρα」やラテン語の「aura(アウラ)」が語源といわれていて、どちらの言葉も「風」「そよ風」 などを意味するらしく…。

ほら、やっぱり!

泉じゃなくて、風なんですよ、風。